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[T10] まとめtyaiました【聖トリニティ退魔士会 第二十話】

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聖トリニティ退魔士会 第二十話

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 次の日、火曜日で見学ツアーの最終日、山下さんは俺を起こして云った。
「中村さん、今日であなたの見学期間が終わりになります。今日は、朝食をいただいた後、私と一緒にチャペルに来てください。そこに武田先生がいらっしゃいます。憶えていらっしゃいますか、金曜日の夜にお会いした司祭の」
「ええ、もちろん憶えています」
「今日、チャペルにて、武田先生が中村さんに今後のことをお尋ねになります。『今後どうされますか、牧師として私たちと一緒にここで生きてくださいますか』といったことを訊かれるはずです。そうしたら、中村さんは、胸の内を素直にお答えください」
「あの、山下さん、僕は……」
「いえ、私にはまだ何も云わないでください。それは、今日、武田先生の前でおっしゃってください」
 どうしたものか。俺はかなり揺らいでいる。当初、ここに来た時は、もちろん五日間だけ滞在してすぐに東京に帰るつもりでいた。金曜日の夜、モリス・ジェイコブ・武田司祭から牧師候補として見学してみないかと云われた時も、牧師になるつもりなんかサラサラなくて、五日後には帰るつもりでいた。ところが、今になってみると、ここでの生活が案外心地よい。もちろん、この合宿所で悪魔憑きとして生活するのはつらかろう。退魔士として生活するのも苦労が多そうだ。だが、武田先生が仰ったように、俺に牧師の素質があるのだとしたら、ここで牧師として生きてみんなの役に立てるのならば、それが一番いいのではないかと思うようになってきた。

 チャペルに着くと、そこには既に白キャソックの牧師たち十数人と、黒キャソックの司祭や助祭十数人がすでに集まって着席していた。偉い人がこんなに集まっているなんて思わなかった。いったいなんの儀式が始まるというんだ。
「えっ、何なんですこれは」
 困惑して山下さんに尋ねようとすると、彼女は緊迫した面持ちで人差し指を唇の前に立てた。どうも喋ってはいけないらしい。
 山下さんに促されてチャペルの祭壇の方へ歩く。中央通路を歩くと、他の牧師や助祭・司祭たちが俺の動きに注目しているのが分かる。何だか緊張してきた。
 チャペルの祭壇の前には、以前俺を牧師へと導いた武田先生が立っている。武田先生は俺を手で招き寄せて隣に立たせた。俺は武田先生の横に立って、みんなの方を向く。参列者は、武田先生よりも俺の方に注目しているようだ。居たたまれなくなって俺は視線を上へ逸らした。
「皆さん……」
 武田先生が、少し発音の訛ったよく通る声で話し始めた。

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Author:右斜め下
人が苦しむ物語が好きなんだけど、苦しんでいれば何でもいいってわけでもない。
自分でも「こういう話が好きです」と一言で言えないから、好きな話を自分で書いてしまおうと思った。
SとかMとかじゃないんだ。でもどっちかっていうとM。

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